反芻思考に陥っている人は、アレが高すぎるのかもしれません。
「あの時なんであんなこと言っちゃったんだろう...」
そうぐるぐる考えて落ち込むことはありませんか?
こうした反芻思考を抱えていると、一人でどんどん苦しくなり、強いイライラや不安からうつなどの病気を引き起こすことにもなりかねません。
今回は、反芻思考(ぐるぐる思考)とは何か・反芻思考が止まらない原因・反芻思考の止め方について解説します。
反芻思考をやめたい人はぜひご覧ください。
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反芻思考(ぐるぐる思考)とは?
反芻思考とは、過去の嫌な出来事を何度も思い出すことです。
読み方は、「はんすうしこう」です。
よりわかりやすいよう、「ぐるぐる思考」と呼ばれることもあります。
ネット上では、「ひとり反省会」と称されることもありますね。
「なんであのときあんなこと言っちゃったんだろう…」
「あの時のあの人の態度、何回思い出してもイライラする!」
反芻思考の癖がついていると、このように過去の出来事を思い返して、何度もイライラしたり、自己嫌悪に陥ったりします。
反芻思考は、ASD(アスペルガー症候群)・ADHDなどの発達障害や、うつ病・強迫性障害などの心の病気と診断されている人に見られやすい症状です。
反芻思考(ぐるぐる思考)をやめたい…止まらない原因と止め方・治し方6選
反芻思考が止まらない場合、考え方などに原因があるケースがあります。
ここからは反芻思考をやめたい人向けの治し方を、それぞれの原因と合わせて解説します。
反芻思考をやめたい人は、ぜひチェックしてみてください。
【反芻思考(ぐるぐる思考)を止める方法1】「なんで」ではなく「どうするか」と考える
反芻思考に陥りやすい人の思考には、多くの場合ある言葉が入っています。
それは、「なんで」です。
「なんであの時、あんなこと言ったんだろう…」
「なんでこんなことになっちゃったんだろう…」
「なんで、また夜更かししてスマホ3時間も見ちゃったんだろう…」
このように、理由を求めていませんか?
すでに過ぎ去ったことに対し、「なんで」を求めるのは得策ではありません。
なんでかを考えたところで、過去が変わるわけでも、未来に活かせるわけでもないためです。
そして大抵の場合、いくら考えようと、「なんで」の答えが出ることはないでしょう。
「なんで」と考えるのが癖になっていると、それが原因で延々と過去のことを考えてしまいます。
そこでこれからは、「なんで」をやめ、「どうするか」を考えてみてください。
「なんでまたスマホを3時間も見てしまったのか」ではなく、「どうすればスマホの見過ぎを防げるか」と考えれば、次に繋がる有益な思考に変換できます。
「なんで」という答えのない問いをし続けるからこそ、ぐるぐると考え続けてしまうのです。
「次はこうしよう」という答えに辿り着けば、それ以上考えることがなくなるため、反芻思考も減っていくでしょう。
【反芻思考(ぐるぐる思考)を止める方法2】別の何かに熱中する
反芻思考が止まらない場合、考えないようにしていることが原因となっているかもしれません。
反芻思考に陥った際、「考えちゃダメだ!」と「考えないこと」に舵を切っている人は多いでしょう。
しかしこれ、実は逆効果なのです。
というのも、人は考えないようにすればするほど、余計にそれを考えてしまう生き物であるためです。
「ウサギのことを絶対に考えるな」と言われると、ウサギの姿が頭から離れなくなるように、考えないようにすることには効果がありません。
では、どうすればいいのか。
代わりに、別のことで頭をいっぱいにしましょう。
具体的には、自分が好きなものに熱中するのがおすすめです。
面白い映画を見て、その世界観に没入している時、ほかのことなど考えられませんよね。
このように、別の何かへ熱中しましょう。
好きなもので頭を満たすことで、過去のことを反芻する頭のスペースがなくなり、反芻思考が邪魔できなくなります。
余計なことを考えていると思った時は、好きなことを楽しみましょう。
【反芻思考(ぐるぐる思考)を止める方法3】紙に書き出す
「反芻思考を頭の中だけで考えている」ということも、反芻思考が止まらなくなる原因の1つです。
ずっと考えてしまうことがあるのであれば、一旦紙に書き出しましょう。
頭の中にあるものは目に見えないため、実際の大きさよりも深刻な問題に感じられてしまいがちです。
紙に書くことで、考えていることの全貌が明らかになり、「大して悩むことでもなかったじゃん」「結局悩んでるのってこれだけか」となるケースは少なくありません。
また、反芻思考を頭の外に出すことで、考えを客観視できる点もポイントです。
頭の中でグルグル考えていると、その考えに飲まれやすくなります。
紙に書き出し、その思考と距離を取ることで、自分の悩みではなく他人の悩みを見ているような気持ちになり、冷静に観察できるようになるのです。
このように、頭の中だけにあるものを外に出すのは有効な解決策です。
悩んでいたことを友達に話したら、解決したわけでもないのになぜかすっきりしたと感じることがありますよね。
これは、頭の中でずっと考えていたことを外に吐き出したからです。
ぜひ一度、いらないレシートの裏にでも書いてみてください。
【反芻思考(ぐるぐる思考)を止める方法4】反芻思考を引き起こす原因を避ける
反芻思考が止まらない原因は、「過去を思い出すきっかけを、自分のそばに置いていること」かもしれません。
「これを見ると、いつも過去のことを思い出しちゃうんだよな...」
そう感じるものはありませんか?
もしあるのであれば、それを物理的に遠ざけるのもポイントです。
中学生の頃に使っていた教科書を見たり、通勤の途中で自分の母校を見たりすると、中学の時の悲しい思い出が反芻してしまうというケースを考えてみます。
この場合、教科書を思い切って捨てたり、通勤する道を変えて中学校をなるべく見ないようにしたりすることで、反芻思考を止めやすくなるでしょう。
人間は自分の記憶を、物や場所と結びつけて覚える傾向にあるため、「これを見るたびにあのことを思い出す」という記憶と物との結びつきが起こるケースは少なくありません。
今度反芻思考が始まった時は、それを引き起こした原因がなんだったのかを見つけだし、遠ざけることも検討してみてください。
【反芻思考(ぐるぐる思考)を止める方法5】理想を低く持つ
「さっき会話をした時、なんであんな余計な一言を言ってしまったんだ…」
人と話すたびに、こうした反芻思考に陥る人は少なくありません。
このような人は、自分のコミュニケーション能力に対する理想が高すぎることが原因になっている可能性があります。
「会話では1回も変なことを言ってはいけない」。
「完璧にやりとりしなければならない」。
そのように思っていると、自身の些細な失敗を取り上げて反芻しやすくなります。
しかし実際のところ、会話に限らず、どのようなこともまったく失敗せず完璧にこなしている人など存在しません。
友達が多い人でも、芸能人でも、的外れなことを言ったり、失言したりすることはあります。
「失敗したっていい」「誰だって完璧になんかこなせない」と思えば、失敗しても反芻思考に陥りにくくなるでしょう。
このように自分に対する理想を高く持ってしまう人は、完璧主義の傾向があります。
完璧主義をやめたい人は、「完璧主義の治し方」の記事もぜひご覧ください。
【反芻思考(ぐるぐる思考)を止める方法6】マインドフルネスを実践する
反芻思考に苦しんでいる時、その人は現在にいません。
過去にタイムスリップし、その場所で苦しみを味わっています。
そこで反芻思考に陥った際は、マインドフルネスを実践しましょう。
マインドフルネスとは、過去ではなく今この瞬間に集中することです。
例えばスマホをいじっている場合、指でスマホを触る時の感触や、写っているスマホの画面、流れてくる音に徹底的に集中します。
歩いている時は、足音や足の裏の感触に集中しましょう。
このように今この瞬間に集中していると、今感じている感覚で頭がいっぱいになるため、過去のことを反芻する余裕がなくなります。
マインドフルネスは集中力の増加やメンタルの安定など、さまざまな良い効果があるとされているため、やって損はありません。
ぜひ、今この瞬間に集中する習慣をつけてみてください。
まとめ
反芻思考を繰り返していると、過去の出来事によってどんどん苦しみが増していきます。
一方で反芻思考の治し方を何度も実践していると、反芻思考の癖が次第に消えていき、反芻思考に苦しまされることが減少していきます。
今回紹介した反芻思考の止め方を、ぜひ今日から実践してみてください。
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